Archive for 7月, 2010
古くから霊場として守られてきた「沼袋の水」
神秘的に輝き、澄んだ水をたたえる十和田湖を有する青森県十和田市は、美しい緑と水に恵まれた町です。
「沼袋の水」は、十和田市中心部にほど近い森林の中にあります。
十和田市沼袋名水公園として整備された湧水群で、明応年間(1492〜1501年)から明治初期まで、神託の占場として崇拝信仰されていた地でもあります。
今でも正月などには、多くの参拝客でにぎわいます。
「おさんご」と呼ばれる、半紙に米とお賽銭を入れて折りたたんだもの(または半紙をこよりにしたもの)を沼に投げ入れて、それが流れたり、壊れたりせずに沈むと願いがかなう、とも言い伝えられています。
九州「山岳信仰」の中心的なご神水
福岡県と大分県の県境にある、英彦山(ひこさん)は九州の山岳信仰の中心として知られる名山のひとつで、北岳、中岳、南岳の3つの峰々がそびえる修験の霊場です。
中岳山頂に英彦山神宮上宮があり、奉幣殿からの登山道に下宮と中宮があります。
昔は「彦山」と書いていましたが、享保14年(1729年)、天下にぬきんでた霊山として霊元法王から「英」の美称を許され、「英彦山」と書かれるようになりました。
修験道の拠点として「嶺に3000人の仙人あり」といわれるほどの霊場となりましたが、明治の神仏分離に際して修験道廃止となり、英彦山神社と改称され、明治50年(1975年)に英彦山神宮となりました。
ご神水は、水源自体は神域となっていて入れませんが、社務所付近の水場の竜の口から流れ出ています。
霊験あらたかといわれ、最近では赤ちゃんの粉ミルクのお湯に使う主婦も多いということです。
弘法大師ゆかりの「加持水」
四国88ヶ所巡りの28番札所、法界山大日寺は、天平年間(729〜749年)に僧の行基が開基し、弘仁6年(815年)に弘法大師によって再興されたお寺です。
弘法大師は、楠の大木に爪で薬師如来を刻んだと伝えられていて、薬師如来像は首から上の病気に霊験があるとして信仰されています。
奥の院の左側、岩窟から湧き出る清水は、弘法大師の加持水(加持水とは、弘法大師の加持(祈祷)によって湧き出した霊験のある清水のこと )として知られ、万病治癒の清水として敬われてきました。
「土佐の名水40選」にも選ばれ、参拝の遍路の喉を潤すほか、地元の茶の湯にもたびたび利用されています。